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05環境・農業
原発からの命の守り方<守田敏也>
■原発からの命の守り方<守田敏也>海象社 20160318 安全性の保証もなく、避難態勢のチェックもないまま再稼働の動きが進んでいる。 そういう実態を解き明かしたうえで、原発事故や天災が起きたときの身の守り方を説いている。原発だけでなく津波災害... -
紀南
原発を拒み続けた和歌山の記録
■原発を拒み続けた和歌山の記録<汐見文隆監修 「脱原発わかやま」編集委員会編>2012寿郎社 20160228 和歌山では、那智勝浦、古座、日置川と日高2カ所の計5カ所で原発計画があったのに、すべてが阻止された。なぜ和歌山で阻止できたのか。地域性が... -
03ジャーナリズム
現代地域メディア論<田村紀雄・白水繁彦編著>
■現代地域メディア論<田村紀雄・白水繁彦編著>日本評論社 20160304 メディアが、地域社会に役立つにはどうしたらよいのか、新たな可能性はあるのか…知りたくて手に取った。メディア当事者や関係が深い地域住民ではなく、研究者の論文だから、おもしろ... -
紀南
南方熊楠の謎 鶴見和子との対話<松居竜五編>
鶴見は戦後、「山びこ学校」を通して「生活綴方」に共感し、自己史をつづることの重要性を説くようになる。このころの鶴見は、人々の生の声をどのように記録し、学問活動につなげるかを追究していた。対象を外から観察する近代科学のような社会学から、... -
11歴史〜現代史
増補 共同体の基礎理論 内山節著作集
■増補 共同体の基礎理論 内山節著作集15<内山節>農文協201 共同体は1970年代までは、封建時代の遺物と考えられた。 ところが共同体が消え、自立した個人が社会に参加することでよりよき社会が生まれる、という希望は実現しなかった。個人がバラバラ... -
01思想・人権・人間論
戦後日本の大衆文化史<鶴見俊輔>
■戦後日本の大衆文化史<鶴見俊輔>岩波現代文庫2001(1984) 20160208 1980年頃につくられた同時代史。柳田国男の「明治大正世相史篇」の戦後版だ。その時代にそこに住む人の目から、戦後という時代の変遷を描く。同時代を客観的に描くことは難しいが、... -
01思想・人権・人間論
かくれ佛教<鶴見俊輔>
■かくれ佛教<鶴見俊輔>ダイヤモンド社2010 20160205 キリスト教の「あなたは間違っている」という態度は、「罪なき者、この女を打て」と言ったイエスの時代にはなかった。一神教的な不寛容さは、キリスト教が国家宗教になってからの性格ではないかと鶴... -
01思想・人権・人間論
思い出袋<鶴見俊輔>
■思い出袋<鶴見俊輔>岩波新書2010 20160203 ジョン万次郎や高杉晋作、坂本龍馬ら、幕末に活躍した人々は、時代を大きくとらえる力を持っていた。日露戦争で国民の反発を押し切ってでも講和できたのは、この世代の人々の冷静な判断力のおかげだった。 教... -
01思想・人権・人間論
現代思想 総特集 鶴見俊輔 2015年10月臨時増刊号
■現代思想 総特集 鶴見俊輔 2015年10月臨時増刊号 青土社 鶴見は戦争中、敗戦を確信し、人を殺す場面に出くわしたら自殺しようと覚悟していた。だけど「戦争反対」とは言えなかった。鶴見と同様、先行きが見えていた知識人はいたが行動には移せなかっ... -
紀南
季刊誌kotoba 2016年冬号 中上健次生誕70年記念特集
■「季刊誌kotoba 2016年冬号 中上健次生誕70年記念特集」 集英社 20160123 中上健次といえば、ガルシア・マルケスを思わせる小説群と、反戦運動などへの積極的な関与、酒と暴力……という印象だが、そもそもどんな人だったのだろう。彼の生き様を知... -
文化人類学・構造主義
森のバロック<中沢新一>
■森のバロック<中沢新一>せりか書房1992年 20160119 南方熊楠の生涯のうちで「もっとも深く体験されたもの」だけを注意深く取り出そうとした、という。 粘菌研究者としての熊楠、民俗学者としての熊楠、奇行を繰り返した熊楠……それぞれを断片的に紹介す... -
20映画・美術館など
JIN -仁-
■JIN -仁- TBSオンデマンド クレジットカードの明細を見ていて、いつのまにかアマゾンプライムの年会費を払っていることに気づいた。年間4000円ぐらい。プライム会員になるとどんな特典があるのかなあと調べてみたら、Kindle の本を月1冊読むことがで... -
11歴史〜現代史
帝国日本の生活空間<ジョナサン・サンド>
■帝国日本の生活空間<ジョナサン・サンド>岩波書店2015年 2016/01/09 住宅のつくりや椅子文化、味の素などの身近なモノや習慣と、大日本帝国やアメリカといった植民地帝国の歩みとのつながりを、サイードのオリエンタリズムの理論的枠組みを利用して描い... -
04民俗・食
日本文化の形成 下<宮本常一>
■日本文化の形成 下<宮本常一>ちくま学芸文庫 1994年 20160103 ▽倭人 蘇我蝦夷の名に見るように、蝦夷や毛人を名乗ることは卑称ではなかった。もともと日本に住んでいた人たちは毛深かった。そこへ、朝鮮半島を経由して多くの人が渡来した。彼らは貧... -
紀南
熊楠の森−−神島<後藤伸、玉井済夫、中瀬喜陽>
■熊楠の森−−神島<後藤伸、玉井済夫、中瀬喜陽>農文協 2011年 20151229 田辺市の沖に浮かぶ神島は、神社合祀の伐採計画から南方熊楠が守ったことで知られる。 高校教師だった筆者たちは、紀伊半島の自然を守る取り組みのなかで、神島の自然も調査し... -
文化人類学・構造主義
日本文化の形成 中<宮本常一>
■日本文化の形成 中<宮本常一>ちくま学芸文庫 20151216 筆者はみずから農漁業の経験があるから、古い時代の道具を見て、それがどう使われるか即座に理解できる。生業の伝統を受け継いでいる人だから、歴史への想像力が生まれる。生業から切り離されて... -
11歴史〜現代史
満洲暴走 隠された構造<安冨歩>
■満洲暴走 隠された構造<安冨歩>角川新書 2015 20151226 「東大話法」などユニークな著作を次々に出している筆者は、経済学者でありながら、民俗や自然環境、歴史など、幅広い分野を調べ、大きな物語をつくりだす。経済学者の森嶋通夫に似ているなあ... -
12小説・エッセー
旅する力 深夜特急ノート<沢木耕太郎>
■旅する力 深夜特急ノート<沢木耕太郎>新潮文庫 平成23年 20151223 小学生のとき、わずか20分のバスに乗ってまちに出るのが大冒険だった。駅の近くの本屋やプラモデル屋はわくわくする空間だった。中学のとき、千葉県の犬吠埼まで3人で旅したときは大... -
04民俗・食
イリオモテのターザン<水田耕平>
■イリオモテのターザン<水田耕平>南山舎 2009年 20151220 西表島の果ての白浜という集落から、船でしかいけない船浮という集落へ渡り、さらにそこから30分船に乗ったウダラ浜という無人の浜に、何十年も住みつづける「ターザン」と呼ばれる男性がいた... -
04民俗・食
日本文化の形成 上 <宮本常一>
■日本文化の形成 上 <宮本常一> ちくま学芸文庫 20151212 著者最晩年の講演と遺稿をまとめた本。 蘇我蝦夷の「エミシ」というのは毛の深い人たちという意味であり、新たに海の彼方から来た人たちが、列島土着の縄文文化人たちを「エミシ」と言ったの... -
02憲法・有事・ナショナリズム
サバイバル宗教論<佐藤優>
■サバイバル宗教論<佐藤優>文春新書 20151201 相国寺での僧侶を対象にした講演をまとめた。 宗教やさまざまな思想がどんな流れ・系譜の中で生まれてきたか、わかりやすく説明されている。 フランス革命以後の世界は基本的に理性を信頼し、合理的な思考... -
06福祉・災害・住宅
ニュータウンの「夢」建てなおします 向島からの挑戦 <杉本星子、小林大祐、西川祐子>
■ニュータウンの「夢」建てなおします 向島からの朝鮮 <杉本星子、小林大祐、西川祐子> 昭和堂 20151127 京都の南部にある向島ニュータウンといえば、荒廃した人工都市というイメージがある。公営住宅の収入による入居制限を強化した結果、社会的弱... -
12小説・エッセー
解放の文学 100冊のこだま<音谷健郎>
■解放の文学 100冊のこだま<音谷健郎> 解放出版社 20151103 被差別部落、大逆事件、プロレタリア文学、原爆、憲法、沖縄、在日朝鮮人の詩人、水俣病、東日本大震災……といったものをテーマにした本100冊を紹介している。 同和問題をめぐる文学といえば... -
紀南
人間の記録 南方熊楠 履歴書ほか
■人間の記録 南方熊楠 履歴書ほか 日本図書センター 20151123 □履歴書 抜群におもしろい。古い文体で候文だから読みにくいかと思ったがぐいぐい引きつけられた。 手紙が論文でありエッセーであり、語り芸であり。おそらく会話をしたら最高におもしろい... -
11歴史〜現代史
歴史の話 <網野善彦 鶴見俊輔>
■歴史の話 <網野善彦 鶴見俊輔> 朝日新聞出版20151120 高度成長は、南北朝期とならぶ大転換期であるという網野善彦の主張を簡単に記述しているものがないかと思って読むことにした。おもしろくて一気に読んでしまった。 まずは、「気配の感覚」。科学... -
紀南
黄金色の夜<宇江敏勝>
■黄金色の夜<宇江敏勝>新宿書房 20151121 炭焼きや猿をとる猟師、丸太を流す筏師ら、山民の世界を描く小説6編。 猿をとる猟師がいて、薬として珍重されていたとは驚きだ。赤い顔の色が青白くかわり硬直していくのが人間の死に際の表情とそっくりで、皮... -
紀南
紀州 木の国・根の国物語 <中上健次>
■紀州 木の国・根の国物語 <中上健次>角川文庫 20150703 紀州の被差別部落をめぐったルポルタージュの傑作。 紀州は「輝くほど明るい闇に在る」闇の国だと位置づけ、被差別の地の独特の生命力と性と聖、そのうごめくようなエネルギーと暗さを探求する... -
紀南
死の国・熊野<豊島修>
■死の国・熊野<豊島修>講談社現代新書 20151018 熊野を「死の国」。大雲取越の道が「死出の山路」とよばれている。 しばしば死んだ肉親に行き会うとつたえられる。熊野一帯は死者の霊がかくれこもる他界であるという信仰をよくあらわしている。 花の窟... -
04民俗・食
十津川街道 街道をゆく<司馬遼太郎>
■十津川街道 街道をゆく12<司馬遼太郎>20151017 ================== ▽8 十津川郷は、平坦地はほとんどなく、秘境という人文・自然地理の概念にこれほどあてはまる地域は日本でもまずすくないといっていい。 ▽「村」としての面積でも日本一だが... -
紀南
熊野・新宮の「大逆事件」前後<辻本雄一>
■熊野・新宮の「大逆事件」前後<辻本雄一>論創社 20150901 大逆事件の前、19歳の荒畑寒村が田辺に来て牟婁新報で好き放題に書いていた。新宮の大石誠之介らともつながっていた。新宮は談論風発。自由な弁論が花盛りのまちであり、社会主義やキリスト教も...