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紀南
世界遺産 熊野古道<宇江敏勝>
■世界遺産 熊野古道<宇江敏勝> 新宿書房 熊野詣は大正時代に終わり、車道の建設などによって道は姿を消し、残った部分も峠越えなどの難路は忘れられていた。中辺路か関心がはらわれるようになったのは昭和30年代からという。昭和52年、中辺路は文化庁... -
紀南
観音浄土に船出した人びと 熊野と補陀落渡海<根井浄>
■観音浄土に船出した人びと 熊野と補陀落渡海<根井浄> 吉川弘文館 20150709 ▽2 渡海の介添えであった役人たちは、金光坊を無理矢理に海中に沈めた。この事件以来、生きながらの補陀落渡海は中止されたという。16世紀末。 …金光坊の生まれ変わりとい... -
04民俗・食
古代日本の航海術<茂在寅男>
■古代日本の航海術<茂在寅男>小学館ライブラリー20161016 筆者は記紀の記述に、ポリネシア語などからの語彙があると考える。たとえばアマノイワフネのAMAというのはカヌーのアウトリガーだという。古事記である種の速い船を「枯野」と呼び、日本書紀... -
紀南
災害と地名 <海の熊野地名研究会設立10周年記念>
■災害と地名 <海の熊野地名研究会設立10周年記念> 2015/08/24 被害の状況や小字と地名との関係を、特に災害と地名の関係を解き明かし、地名の持つ重要性と、市町村合併や住居表示によって簡単に地名を変えてしまう愚かしさを訴えている。 地名は、自然... -
紀南
明日なき森 カメムシ先生が熊野で語る<後藤伸講演録>
■明日なき森 カメムシ先生が熊野で語る<後藤伸講演録>20150611 栗栖太一という人は、遠くから山を見ただけで木の本数までわかってしまう。虫を捕まえるには、「そこで座って待ってろ。木になったら、向こうからやって来るさかな」。動物や植物のことを... -
紀南
枯木灘<中上健次>
■枯木灘<中上健次>河出文庫 20150626 入り組んだ血縁関係を読み解くだけでも大変で、読みやすい小説ではないが、いつかのめりこんだ。 主人公秋幸は、種違いの兄弟と腹違いの兄弟を何人ももつ。種違いの兄は12歳のときに自殺した。熊野の新宮という、... -
紀南
街道をゆく 熊野・古座街道<司馬遼太郎>
■街道をゆく 熊野・古座街道<司馬遼太郎> 朝日文庫 201506 古座川沿いの古い街道を旅しながら、「若衆組」をテーマに話を展開する。東日本は家父長制・封建制が根強いが、西日本の農村社会には、「若衆組」という身分や家柄に関係ない組織が存在... -
文化人類学・構造主義
南方熊楠 地球志向の比較学<鶴見和子>
■南方熊楠 地球志向の比較学<鶴見和子> 講談社学術文庫 20150609 □南方熊楠の世界 南方は文系・理系にとらわれない巨人だ。ヨーロッパの学問のまねではなく、ヨーロッパと日本とアジアの学問と格闘するなかで、大乗仏教を基礎に置いたみずからの理論... -
紀南
熊野中辺路 歴史と風土<熊野中辺路刊行会>
■熊野中辺路 歴史と風土<熊野中辺路刊行会> 20150610 ▽道湯川の廃墟 平家屋敷(本宮町平治川) ▽音無茶の里 ▽97 小栗判官 実際には小栗自身が熊野にはきていない。にもかかわらず、湯峰温泉には、回復したので不要になった車を埋めたという車塚や、... -
紀南
聖地巡礼 熊野紀行<内田樹・釈徹宗>
■聖地巡礼 熊野紀行<内田樹・釈徹宗>2015/05/29 ▽佐藤春夫記念館長の辻本雄一さん、新宮市観光協会の森本裕司さん(〓本業は漢方薬屋)。中上健次が設立した「熊野大学」の事務局長をつとめる。 ▽15 修験道の聖地でもあるし、陰陽道・儒教・道教などた... -
紀南
南方熊楠−森羅万象を見つめた少年<飯倉照平>
■南方熊楠−森羅万象を見つめた少年<飯倉照平>岩波ジュニア新書 20150413 ▽6 身分の高くない人たちと知り合いになるのが、熊楠の他人とのつきあいかたの特長でした。 ▽7 日清戦争までの日本。明治の初年には中国から日本に来た文人たちは、たいへんな... -
紀南
世界遺産 神々の眠る「熊野」を歩く <植島啓司>
■世界遺産 神々の眠る「熊野」を歩く <植島啓司> 集英社新書 20150409 ネタ探しの読書。 紀伊路と伊勢路、吉野・大峯からの山越えルートという3つの道筋。 はじめから折口信夫が出てきて、オッと思った。能登とつながりが見えてくるかな。 明治以降... -
紀南
南紀と熊野古道<小山靖憲・笠原正夫編>
■南紀と熊野古道<小山靖憲・笠原正夫編>吉川弘文館 2015/05/23 ▽ 牟婁郡は紀伊国の約半分を占める広大な郡で、1879年に4郡に分割された。西牟婁・東牟婁両郡は和歌山県に属し、北牟婁・南牟婁両郡は三重県に。(〓明治政府の陰謀説) ▽12 紀伊路... -
紀南
熊野詣<五来重>
■熊野詣<五来重>講談社学術文庫 2015/05/14 筆者は「死者の国」と位置づける。この前読んだ本の筆者は「生まれ出ずる国」という。どちらが本当だろうか。折口信夫のまれびとや、柳田国男の〓につながるものだろうか。 ============= ▽ 人が死ねば、亡... -
紀南
紀南の100人
■紀南の100人 ▽宇江敏勝 自宅近くに熊野古道 30歳まで父親と備長炭を焼いた。その後も林業現場で。植林率は和歌山県で8割、熊野は8割。(台風による崩壊は山荒れから?) ▽原和男 上秋津。昭和の大合併のとき、共有財産を個人に分配せず、一括保全、管... -
11歴史〜現代史
理想だらけの戦時下日本<井上寿一>
■理想だらけの戦時下日本<井上寿一>ちくま新書 2015/04/06 国民精神総動員運動と大政翼賛会はどちらも日本の全体主義体制の構成要素という認識だった。精神総動員から大政翼賛会への動きは直線的に進行したと思っていた。 だがこの本によると、政党... -
12小説・エッセー
内灘夫人<五木寛之>
■内灘夫人<五木寛之>新潮文庫 20150318 主人公の霧子は学生だった1950年代、米軍の射撃訓練場建設に反対する石川県の内灘闘争に参加した。それから15年後、同志だったはずの夫は実業家になった。その裏切りに傷つき、夫婦間は冷え切り、霧子は... -
02憲法・有事・ナショナリズム
ハンナ・アーレント「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 <矢野久美子>
■ハンナ・アーレント「戦争の世紀」を生きた政治哲学者 <矢野久美子>中公新書 201504 ユダヤ人として生まれ、大学時代に妻子もちの師のハイデガーと恋愛をする。 シオニストの活動に参加してナチスに逮捕され、パリへ脱出すると、今度は「ドイツ人」と... -
03ジャーナリズム
クラウド増殖する悪意<森達也>
■クラウド増殖する悪意<森達也>dAERO 20150404 厳罰化を求める風潮が強まり、死刑囚を弁護するとバッシングされる。 そこには、犯罪者は自分とはまったく関係のない怪物のような人間だ、という考え方がある。 実は凡庸な人間が集団になったときに「朝... -
文化人類学・構造主義
草の根グローバリゼーション 世界遺産棚田村の文化実践と生活戦略<清水展>
■草の根グローバリゼーション 世界遺産棚田村の文化実践と生活戦略<清水展>京都大学学術出版会 20150202 舞台はフィリピンの世界遺産の棚田の村。棚田観光の拠点のバナウエ町からさらに奥にあるフンドゥアン郡ハパオ村という。ルソン島の山奥の辺境... -
06福祉・災害・住宅
ぼくの住まい論<内田樹>
■ぼくの住まい論<内田樹>新潮文庫 20150404 「宴会のできる武家屋敷」として著者が神戸に建てた、住居兼道場。パブリックとプライベートのスペースを融合させた。どんな工夫があるのだろう、と興味をもった。 結論からいうと、どんな人をも家に受け入れ... -
12小説・エッセー
「いいね!」が社会を破壊する<楡周平>
■「いいね!」が社会を破壊する<楡周平>新潮社 20150403 筆者は、フィルム業界のガリバー・コダック社に勤めていた。超優良企業がつぶれる経緯の描写が興味深い。 コダックはフィルムをつくり、現像し、プリントするという各段階でもうけたから、利益率... -
01思想・人権・人間論
作業中)哲学の使い方<鷲田清一>
■哲学の使い方<鷲田清一>岩波新書 201412 ▽性急に答えを出そうとするのではなくて、答えがまだでていないという無呼吸の状態にできるだけ長く持ちこたえられるような知的耐性を身につけること。…問うなかで、問いが解消するどころか、逆に増殖してゆく... -
能登・北陸
作業中)世界遺産を守る民の知識 <関口広隆>
■世界遺産を守る民の知識 <関口広隆>明石書店 20150123 ▽4 田んぼの上に帽子のように森がこんもりかぶさっている。森の少し下は、薪や用材を手に入れる林になっているところも。田んぼの下には、耕す人たちの家がぽつぽつ散らばり、…さらに下には人び... -
11歴史〜現代史
作業中)あの戦争と日本人<半藤一利>
■あの戦争と日本人<半藤一利>文春文庫 20150102 ▽17 敗戦後の大人たちの変わり身の早さ早さには肝をつぶしました。「この悲惨な戦争は軍部と政治家によって引き起こされたものであって、われわれには悪いところは一つもない」「われわれは、罪深い戦争... -
06福祉・災害・住宅
草の根 農健懇500回特集号
■草の根 農健懇500回特集号 2015/01/14 稲葉峯雄先生を中心に、愛媛県で1967年から月1回開かれていた農村健康問題懇談会が2013年、500回で幕を閉じた。 10人程度の小さな集まりだ。愛媛にいた当時、何十年と継続していることには驚いたが、それがどれ... -
03ジャーナリズム
作業中)民主主義はいかにして劣化するか<斎藤貴男>
■民主主義はいかにして劣化するか<斎藤貴男>KKベストセラーズ 20141226 ============= ▽50 安保法制懇 公的機関ではない。各大臣の諮問機関として位置づけられる審議会ならば、反対の立場の委員も参加させるのが慣例だが、たんに安倍さんが個... -
02憲法・有事・ナショナリズム
江戸しぐさの正体<原田実>
■江戸しぐさの正体<原田実>星海社新書 20141222 江戸時代の商人たちの行動哲学とされる「江戸しぐさ」。2007年に「NPO法人江戸しぐさ」が発足し、学校の道徳の授業にも採用されるようになっている。育鵬社の「新しいみんなの公民」教科書にもコラムで扱... -
03ジャーナリズム
作業中)ノンフィクションは死なない<佐野眞一>
■ノンフィクションは死なない<佐野眞一>イースト新書 20141223 心配だった。どうなっているのか。週刊朝日の橋下徹のルポはなぜあんな形で生まれ、1回で切り捨てられたのか。盗作問題はいったい? その疑問にひとつひとつ答えている。 沈黙するあいだ... -
10経済
作業中)「分かち合い」の経済学 <神野直彦>
■「分かち合い」の経済学 <神野直彦>岩波新書 20141218 スウェーデン語の「オムソーリ」。悲しみの分かち合い、という意味。競争一辺倒ではない「分かち合い」の経済をめざす。「ラーゴム」はほどほどという意味。極端に貧しいことも、極端に豊かなこ...