MENU

映画「清洲会議」

本能寺の変で信長が死に、明智光秀を倒したあと、織田家の重臣が清洲城でつどう。そこで、信長の子である信雄と信孝のどちらを跡目に選ぶかを議論するかと思いきや、秀吉が推したわずか3歳の三法師が跡目をつぐことになる。それによって秀吉がトップに躍りでることになった。
その会議の前後わずか数日間を、「半沢直樹」のようなタッチで描いていく。暗愚で愚かな信雄、プライドが高い信孝、誠実だが世界全体は見えない勝家、プライドも何も投げ捨てて機略をめぐらす秀吉、その秀吉を天性の明るさで支える寧々……。
サラリーマン小説のような描き方がおもしろい。かっこよい「武将」はひとりもいない。だれもがどこか抜けている。信長の最期の場面でさえも刀が柱に刺さってしまい抜けなくなるというドジを踏む光景が描かれる。
英雄も悲劇のヒーローもつくらないのが三谷幸喜らしい。
一流の役者をそろえているから演技は安心感がある。寧々役の中谷美紀もはじけた雰囲気が抜群だった。剛力彩芽はたいしたことないが、周囲が未熟さをカバーしている。鈴木京香の「お市の方」の不気味さもたいしたものだ。
とくに教訓や感動が残る映画ではないのだが、2時間半近く、十分に楽しめた。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次