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13ノウハウ・軽い本
僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史
■僕は君たちに武器を配りたい 瀧本哲史 講談社 20120330 ほかの誰かと取り換えの効くコモディティになるな、自分しかできないものをもつスペシャリティであれ。当たり前といえば当たり前のことを言っている。 自動車は工作機械の進化によってモジュ... -
01思想・人権・人間論
「気づき」の力、生き方を変え国を変える 柳田邦男
■「気づき」の力 生き方を変え、国を変える 柳田邦男 新潮文庫 20120318 患者に寄り添い、患者の心の一端でも支えるたいと謙虚な気持ちで向き合うなかで生まれた看護学生のエッセーはみずみずしい感性にあふれている。そんな感性の土台のうえに「現場... -
06福祉・災害・住宅
災害に負けない「居住福祉」 早川和男
■災害に負けない「居住福祉」 早川和男 藤原書店 20120319 災害に強い「居住福祉」のあり方を、生産基盤や環境、文化までを含めて従来の「福祉」の枠にとらわれず幅広く紹介する。 神戸市は1970年代に大地震によって長田や兵庫区がほぼ全滅すると予... -
13ノウハウ・軽い本
「自己啓発病」社会 <宮崎学>
■「自己啓発病」社会 <宮崎学>祥伝社新書 20120307 イギリスのサミュエル・スマイルズの「自助論」。抄訳が広まり、都合のよいところだけつまみ食いのように翻訳され、小泉や勝間ら、新自由主義を奉る人々に利用された。 ところが全訳の「西国立志... -
11歴史〜現代史
中国化する日本<與那覇潤>
■中国化する日本<與那覇潤> 文芸春秋 2012022 世界で最初に「近世」に入ったのは、世襲貴族制を全廃し皇帝独裁とした宋朝で、ヨーロッパの近代啓蒙主義は、宋朝で体系化された近世儒学のリメイクだという。そして、宋朝の社会のしくみが全世界で今... -
04民俗・食
日本の歴史をよみなおす(全)<網野善彦>
■日本の歴史をよみなおす(全)<網野善彦>ちくま学芸文庫20120214 われわれの原体験につながる社会は、室町時代ぐらいまでさかのぼれる。 集落を形成する「惣村」も、港や河原、中洲などに市が立って商工民や芸能民が集住した「町」も14世紀後半か... -
文化人類学・構造主義
映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想<内田樹>
■映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想<内田樹>文春文庫 20120214 映画を通して難解なラカンやフロイト、フーコーらの現代思想を知る本。どっちにしても難解ではあるが、なんとなくわかった気になれる。 フロイトの「抑圧」の説明はわか... -
03ジャーナリズム
甘粕正彦 乱心の曠野<佐野眞一>
■甘粕正彦 乱心の曠野<佐野眞一>新潮文庫 20110122 甘粕の祖父母からDNAをさぐり、墓地を訪ね、周辺の人物をすべて洗うすさまじいばかりの取材だ。 部下からも慕われ、前途洋々たる軍人だったが、訓練中の事故で重傷を負い、忌み嫌われる憲兵に転... -
03ジャーナリズム
ベストセラー炎上<佐高信、西部邁>
■ベストセラー炎上<佐高信、西部邁>平凡社 20120127 ベストセラーをばっさりと切る対談。佐高の本は読んできたからどんな批評をするか想像がついたが、安定した共同体を重視する「保守」の立場からの西部の語りは新鮮だった。 勝間や竹中、稲盛らへ... -
03ジャーナリズム
マイバック・ページ ある60年代の物語<川本三郎>
■マイバック・ページ ある60年代の物語 <川本三郎> 平凡社 201201 60年代に青春時代を送り、朝日新聞に就職し、朝日ジャーナルの記者のときに、自衛官を殺した活動家と逮捕前に取材し警察に通報せず受け取った物を焼却してしまったばか... -
04民俗・食
日本文化の形成<宮本常一>
■日本文化の形成<宮本常一>講談社学術文庫 2011121226 絵巻物や民話、伝承を分析し、自ら全国を歩いて見聞した事実とつきあわせ、縄文以来の日本の文化の変遷を解き明かす。縄文文化の名残が明治の家の形にまでつづき、海洋民としての倭人の家の形は... -
能登・北陸
ためされた地方自治-原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市市民の13年<山秋真>
■ためされた地方自治-原発の代理戦争にゆれた能登半島・珠洲市市民の13年<山秋真>桂書房 20120110 旅行で偶然珠洲に立ち寄った女子学生が、推進派の現職市長に無名の若者がいどんだ1993年の市長選に参加する。原発計画とたたかう人々のなかで... -
09中南米
THE NICARAGUAN EPIC
■THE NICARAGUAN EPIC 201202 Carlos y Luis Enrique Mejia Godoy and Julio Valle Castillo 初版は1989年。革命運動のなかで生まれた詩をスペイン語と英文で紹介する。へぇ、そんなエピソードから生まれた歌なのかぁと思いながら読んだ。 運動... -
04民俗・食
山に生きる人びと <宮本常一>
■山に生きる人びと <宮本常一>河出文庫20111218 水田で生きてきた農民とはちがう系列の人々が日本の山の中には脈々と生きてきた。 だが同じ隔絶した山に生きる人々でもバリエーションがある。地すべり地帯のわずかな土地に稲を植えようとするのは落... -
05環境・農業
地元学からの出発<結城登美雄>
■地元学からの出発<結城登美雄>農文協 20111216 筆者は東北を中心に「地元学」による地域おこしに取り組んでいる。 成功事例をモデル化し、それを模倣する形の「町おこし」は、自分たちの町は遅れているという決めつけから始まり、それを是正する「活性... -
05環境・農業
SIGHT2011秋 原発特集
■SIGHT2011秋 原発特集 原発特集。 電力会社は競争原理が働かない。「総括原価方式」によって、コストを増やすほどそのぶん電気料金を上げられるから、無駄を削るインセンティブが働かない。電力会社は取引先企業から買いたたく必要がない。そのかわりに... -
10経済
成熟ニッポン、もう経済成長はいらない<橘木俊詔、浜矩子>
■成熟ニッポン、もう経済成長はいらない<橘木俊詔、浜矩子>朝日新聞出版20111210 「国」が問題解決ができない現状では、きめ細かく問題を解決するため日本全体を顔の見える規模に分割するべきだとして、2人とも地方分権を主張する。それには共感でき... -
01思想・人権・人間論
東京ファイティングキッズ・リターン <内田樹×平川克美>
■東京ファイティングキッズ・リターン <内田樹×平川克美> 20111207 「時間」の大切さ、「とりあえず」「いずれ」という判断保留の大切さが繰り返し論じられる。 「時間」という猶予がなければ、「贈与」は起きない。「今はいらないけど『いずれ』... -
07地方自治・行政
電力と国家<佐高信>
■電力と国家<佐高信>集英社新書 20111124 戦争遂行のため、軍部と革新官僚が手を結んで電力の国家管理を強行した。 それに反対したのが、福沢諭吉の弟子でもある松永安左エ門だった。「官吏は人間のくずである」と言い放ち、戦後も官僚による支配をは... -
12小説・エッセー
精霊たちの家<イサベル・アジェンデ>
■精霊たちの家<イサベル・アジェンデ>国書刊行会 20111120 作者は、1973年のチリのクーデターで死んだアジェンデ大統領の姪。 19世紀からクーデターにいたる100年間の歴史を、ひとつの家族を通して描く。超常現象が次々に起きる物語の展開はガ... -
能登・北陸
バッド・ドリーム 色恋村選挙戦狂騒曲<落合誓子>
■バッド・ドリーム 村長候補はイヌ? 色恋村選挙戦狂騒曲<落合誓子>自然食通信社 20111114 能登半島の珠洲原発計画への反対運動を担ってきたルポライターの筆者が、実際に体験した選挙戦のエピソードをもとにつくった小説。 小さな村に巨大産... -
12小説・エッセー
男の子の躾け方<クラウス・シュペネマン>
■男の子の躾け方<クラウス・シュペネマン> 20111111 筆者は、佐藤優の同志社の師で日本人女性と結婚し3人の子を育てたドイツ人だ。筆者と佐藤はいったいどこで響き合うのか? という視点で読み進んだ。 学校秀才ではなく、創造性のあるアタマが必... -
03ジャーナリズム
インテリジェンス人間論<佐藤優>
■インテリジェンス人間論<佐藤優> 新潮文庫 20111109 インテリジェンスの専門家であり、神学者・哲学者である視点からみた人物論。盟友の鈴木宗男氏をはじめ橋龍や小渕、森喜朗ら歴代総理の観察もおもしろい。安倍晋三や森を一定評価しているのは意... -
01思想・人権・人間論
私のマルクス<佐藤優>
■私のマルクス<佐藤優>文春文庫 20111108 大宮に住んで暴走族予備軍とつきあい、浦和高校では文芸部と応援団に入り、東欧を旅行し、社青同に入ってマルクスを読んでいた。 東京では学生運動は終わっていたが、京都、とくに同志社は新左翼系が根強く... -
12小説・エッセー
走ることについて語るときに僕の語ること<村上春樹>
■走ることについて語るときに僕の語ること<村上春樹>文春文庫 20111025 村上が珍しく自らのことを語る本。 ジャズバーを経営していたが、「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」で注目され、小説に専念するために1981年に廃業した。そ... -
06福祉・災害・住宅
震災と鉄道<原武史>
■震災と鉄道<原武史>朝日新書 20111024 「鉄道とは公共空間である」と考える筆者は、金もうけ主義がはびこる独占企業JR東日本を具体的事例をあげて批判する。史上最悪の原発事故を起こした東京電力とJRの体質がきわめて似ていることがわかる。 ... -
03ジャーナリズム
日本を滅ぼす「世間の良識」<森巣博>
■日本を滅ぼす「世間の良識」<森巣博> 講談社現代新書 20111020 民営化の本質を「利潤の私益化、費用の社会化」と喝破する。国鉄分割民営化はもちろん、今回の福島原発の事故がその典型だ。「公益法人」の特権による膨大な利益は株主に分配され... -
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寺社勢力の中世--無縁・有縁・移民<伊藤正敏>
■寺社勢力の中世--無縁・有縁・移民<伊藤正敏>ちくま新書 20111003 中世は王権の力が弱まり、全体社会のなかで国家が占める割合が最も小さな時代だった。寺社勢力が力をもち、義経らの「犯罪者」をかくまう無縁所(アジール)となった。先端文明と... -
12小説・エッセー
族長の秋 <ガルシア=マルケス>
■族長の秋 <ガルシア=マルケス> 集英社文庫 20110922 過去にとび、今にとび、また過去にとび……時間軸がめちゃくちゃ。 独裁をつづけた大統領が死んだと思われ、禿鷹が出入りする荒れ果てた大統領官邸に人々はおそるおそる踏み込む。それでも20... -
能登・北陸
海から見た日本史像 <網野善彦>
■海から見た日本史像 <網野善彦> 河合ブックレット 20110910 「島国根性」なんて言葉は時の権力がつくったウソだという。海は周囲と隔絶する堀ではなく、周囲をつなぐ交通路だった。日本の列島の人々は、縄文時代から海を駆け回り、1600年ご...