01思想・人権・人間論– category –
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01思想・人権・人間論
山びこ学校ものがたり
■山びこ学校ものがたり あの頃、こんな教育があった 佐藤藤三郎 清流出版 20120509 著者は、青年教師無着成恭が教鞭をとった山びこ学校の一番の教え子であり、無着が村を追われた後もずっと村に残り農業をつづけた。無着の教育の多大な影響と同時に... -
01思想・人権・人間論
東井義雄「いのち」の教え
■東井義雄「いのち」の教え 東井義雄 佼成出版社 20120508 筆者は生活綴り方を実践した小学校教師。子供との対話や経験をつづったエッセーだ。なぜこんなに心動かす言葉が次々に紡ぎ出されるのか。 鶴見俊輔は、生活綴り方のプラグマティズムとして... -
01思想・人権・人間論
戦後日本の思想 久野収、鶴見俊輔、藤田省二
■戦後日本の思想 久野収、鶴見俊輔、藤田省二 岩波現代文庫 20120413 埴谷雄高らの「近代文学グループ」、進歩派だが共産党路線にがんじがらめになってしまった「民主主義科学者協会」、反共と穏健保守のあいだで揺れる「心」グループ、大衆のなかで... -
01思想・人権・人間論
「気づき」の力、生き方を変え国を変える 柳田邦男
■「気づき」の力 生き方を変え、国を変える 柳田邦男 新潮文庫 20120318 患者に寄り添い、患者の心の一端でも支えるたいと謙虚な気持ちで向き合うなかで生まれた看護学生のエッセーはみずみずしい感性にあふれている。そんな感性の土台のうえに「現場... -
文化人類学・構造主義
映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想<内田樹>
■映画の構造分析 ハリウッド映画で学べる現代思想<内田樹>文春文庫 20120214 映画を通して難解なラカンやフロイト、フーコーらの現代思想を知る本。どっちにしても難解ではあるが、なんとなくわかった気になれる。 フロイトの「抑圧」の説明はわか... -
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東京ファイティングキッズ・リターン <内田樹×平川克美>
■東京ファイティングキッズ・リターン <内田樹×平川克美> 20111207 「時間」の大切さ、「とりあえず」「いずれ」という判断保留の大切さが繰り返し論じられる。 「時間」という猶予がなければ、「贈与」は起きない。「今はいらないけど『いずれ』... -
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インテリジェンス人間論<佐藤優>
■インテリジェンス人間論<佐藤優> 新潮文庫 20111109 インテリジェンスの専門家であり、神学者・哲学者である視点からみた人物論。盟友の鈴木宗男氏をはじめ橋龍や小渕、森喜朗ら歴代総理の観察もおもしろい。安倍晋三や森を一定評価しているのは意... -
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私のマルクス<佐藤優>
■私のマルクス<佐藤優>文春文庫 20111108 大宮に住んで暴走族予備軍とつきあい、浦和高校では文芸部と応援団に入り、東欧を旅行し、社青同に入ってマルクスを読んでいた。 東京では学生運動は終わっていたが、京都、とくに同志社は新左翼系が根強く... -
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震災と鉄道<原武史>
■震災と鉄道<原武史>朝日新書 20111024 「鉄道とは公共空間である」と考える筆者は、金もうけ主義がはびこる独占企業JR東日本を具体的事例をあげて批判する。史上最悪の原発事故を起こした東京電力とJRの体質がきわめて似ていることがわかる。 ... -
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日本を滅ぼす「世間の良識」<森巣博>
■日本を滅ぼす「世間の良識」<森巣博> 講談社現代新書 20111020 民営化の本質を「利潤の私益化、費用の社会化」と喝破する。国鉄分割民営化はもちろん、今回の福島原発の事故がその典型だ。「公益法人」の特権による膨大な利益は株主に分配され... -
文化人類学・構造主義
レヴィ=ストロース講義<C.レヴィ=ストロース、川田順造、渡辺公三訳>
■レヴィ=ストロース講義<C.レヴィ=ストロース、川田順造、渡辺公三訳>平凡社ライブラリー 20110901 ルネサンス時代の人々が古代ギリシャ・ローマ世界を再発見し、イエズス会の人々がラテン語を教育の基礎に置き、本居宣長が中国と比べることで日... -
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(作業中)トクビル 現代へのまなざし<富永茂樹>
■トクビル 現代へのまなざし<富永茂樹> 岩波新書 20110827 デモクラシーの反対はアリストクラシー ▽17 フランス革命が帝政へとつながり、デモクラシーから専制が生まれる−−プロセスの考察をトクヴィルは目指した。 そのため、革命によって破壊さ... -
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先生とわたし<四方田犬彦>
■先生とわたし<四方田犬彦> 新潮文庫 20110811 英文学者・由良君美の弟子である四方田が師との悲劇をつづる。 冒頭の由良が亡くなる場面、もう何年も顔を合わせていなかった、という導入がサスペンスの謎かけのようで引き込まれる。 パイプをくゆ... -
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希望のつくり方<玄田有史>
■希望のつくり方<玄田有史>岩波新書 20110719 「がんばろう日本」というスローガンに違和感を覚える。被災して必死になっている人たちに「がんばれ」なんて言えるのだろうか。 そう考えていたら、冒頭から「がんばる」を取り上げていた。「やり続け... -
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魯迅 東アジアを生きる文学 <藤井省三>
■魯迅 東アジアを生きる文学 <藤井省三> 岩波新書 20110611 竹内好が描いた苦悶しつづける魯迅ではない、人間的な魯迅の姿が紹介されているのがおもしろい。許広平と不倫して金に困ると往復書簡を出版する、といったエピソードなど、自分をもネ... -
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稲葉峯雄の遺したもの<稲葉峯雄>
■稲葉峯雄の遺したもの<稲葉峯雄>創風社出版 20110203 何度も顔を突き合わせ、似た話は何度も聞いていたはずなのに、改めて筆者の選び取る言葉の重みに圧倒される。なぜこれだけの言葉を紡ぎ出すことができるのか。 本を読んで重みのある言葉に... -
文化人類学・構造主義
分類の発想 <中尾佐助>
■分類の発想 <中尾佐助> 朝日選書 201101 植物は、特定の品種としか受粉しない、ということは受粉できる相手とできない相手を「分類」している--。自然界の動植物の「分類」から説き起こす。きっちり分類する(受粉は同じ種だけの)植物もあれ... -
文化人類学・構造主義
知的生産の技術<梅棹忠夫>
■知的生産の技術 <梅棹忠夫> 岩波新書 20110102 25年ぶりの再読。以前ラインを引いたところとまったくちがうところに心を動かされる。それだけ成長したのかな。それとも感性の退化か。 25年前の書きこみのなかんは、はずかしくなるような内... -
文化人類学・構造主義
梅棹忠夫語る<聞き手=小山修三>
■梅棹忠夫語る<聞き手=小山修三>日経プレミアシリーズ 20101114 自分で見たもの以外は信用しない。ひょうひょうとした語り口。 ▽24 ドイツ系アメリカ人が「日本はヨーロッパと同じです」と言い、びっくりした。インドが東洋なら日本は東洋じ... -
文化人類学・構造主義
梅棹忠夫に挑む<石毛直道 小山修三編>
■梅棹忠夫に挑む<石毛直道 小山修三編> 中央公論社 20101120 ▽11 文明の生態史観 西欧と日本(第一地域)は、遷移(サクセション)が順序よく進行した地域で、歴史は主として共同体内部からの力による展開。オートジェニック(自成的)なサク... -
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私たちのオモニ <本田靖春>
■私たちのオモニ <本田靖春> 新潮社 1992年以来の再読。 朝鮮半島生まれの日本人である著者は「日系朝鮮人」と自称し、「私のなかの朝鮮人」を書いた。そのときに助言をもとめた金宙泰さん一家を描く。 金さんはまじめ一徹で、儒教の道... -
文化人類学・構造主義
評伝今西錦司 <本田靖春>
■評伝今西錦司 <本田靖春> 講談社文庫 20101003 今西の最晩年に京都で同じ空気を吸っていた。講演会の立て看も見たことがあるような気がする。懐かしい空気のその源流を解き明かされたようだ。本田氏が病気だったこともあり、「不当逮捕」や「... -
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人は愛するに足り、真心は信ずるに足る アフガンとの約束 <中村哲、澤地久枝>
■人は愛するに足り、真心は信ずるに足る アフガンとの約束 <中村哲、澤地久枝> 岩波書店 20100909 医師としてアフガン国境に出かけ、医療だけでは人を救うことにならないと気づいて井戸を掘り、用水路を建設する。水路ができると、砂漠が緑の... -
文化人類学・構造主義
街場のメディア論 <内田樹>
■街場のメディア論 <内田樹> 光文社新書 20100907 メディアはなぜ危機なのか。ネットや電子端末といった「外」の要因ではなく、メディア内部にこそが原因があるという。 メディアは「世論」を語るものという信憑と、メディアはビジネスだとい... -
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大いなる人生 <高田宏>
■大いなる人生 <高田宏> 芸術新聞社 20100903 15人の伝記・自伝を通して「大いなる人生」を論じる。 伊能忠敬は49歳まで実業家としてすごし、いわば引退後に歴史に残る業績を残した。それを知るだけでもオヤジは勇気づけられる。ただ、そ... -
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君たちはどう生きるか <吉野源三郎>
■君たちはどう生きるか <吉野源三郎> 岩波文庫 201008 小学校時代と大学時代につづいて読むのは3度目。大学時代に読んだときは、一度目ほど感動しなかった。いまもう一度読んでみると、大学時代にマークした部分につい赤線を引いてしまう。も... -
01思想・人権・人間論
真昼の暗黒<アーサー・ケストラー>
■真昼の暗黒<アーサー・ケストラー> 岩波文庫 20100813 スターリンによって処刑されたプハーリンの裁判をモデルに書かれたとされ、オーウェルが「1984年」を執筆する際に参考にした小説だ。 人々を幸せにするはずの社会主義がなぜすさまじ... -
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第二芸術<桑原武夫>
■第二芸術<桑原武夫>講談社学術文庫 20100801 「第二芸術論」は戦後直後に発表された。 有名な俳人の俳句と素人の俳句をごちゃまぜに15句ならべて「さて、どれがプロの俳人のものでしょうか」と尋ねたら、よっぽどのインテリでも正解できない。「... -
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出雲からのメッセージ 高齢社会への挑戦<山根 塩飽>
■出雲からのメッセージ 高齢社会への挑戦<山根 塩飽> 201007 □ことぶき園 と エスポワール ▽11 ▽25 エスポワール出雲クリニック 石橋典子 高橋幸男 ▽30 「小山のおうち」 お年寄りの心に向き合うほど、痴呆というベールで覆われていたお... -
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ちいさな理想<鶴見俊輔>
■ちいさな理想<鶴見俊輔>SURE 20100708 ▽17 京都のピースウォーク ベトナム戦争反対のデモ行進とはちがう性格。かつての戦争反対デモは、軍隊の行進の形から手が切れていない。 敗戦当夜、食事をする気力もなくなった男は多くいた。しか...