08海外(中南米以外)– category –
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流学日記<岩本悠>
■流学日記<岩本悠> 幻冬舎文庫 201008 このまま流されて安穏と生きるだけでいいのか。20歳の筆者は焦る。飛び出すしかない。それが旅だ。ボランティアをしながら世界20カ国を巡る。ただの貧乏旅行では地元の生活と関係なくふわふわと浮遊し... -
真昼の暗黒<アーサー・ケストラー>
■真昼の暗黒<アーサー・ケストラー> 岩波文庫 20100813 スターリンによって処刑されたプハーリンの裁判をモデルに書かれたとされ、オーウェルが「1984年」を執筆する際に参考にした小説だ。 人々を幸せにするはずの社会主義がなぜすさまじ... -
オーウェル評論集3 鯨の腹のなかで <ジョージ=オーウェル>
■オーウェル評論集3 鯨の腹のなかで <ジョージ=オーウェル> 平凡社ライブラリー 20100421 書評集。知らない作家、知っていても2,3作品しか読んでいない作家ばかりで、最初はとっつきにくい。が、ところどころにオーウェルらしい評価が垣... -
オリガ・モリソヴナの反語法 <米原万里>
■オリガ・モリソヴナの反語法 <米原万里>集英社文庫 201003 1960年代、チェコの首都プラハにあった、外国人の子弟が通うソヴィエト学校が舞台だ。ダンス教師オリガ・モリソヴナは、大げさな褒め言葉で生徒を罵倒する。50歳代というふれこ... -
魔女の1ダース-正義と常識に冷や水を浴びせる13章 <米原万里>
■魔女の1ダース-正義と常識に冷や水を浴びせる13章 <米原万里> 愛を説くキリスト教が魔女裁判などで10万人を殺戮した。ナチスにとっての「ユダヤ人」、大日本帝国にとっての「非国民」、ソ連の「トロツキスト」、中国の「反革命分子」、... -
嘘つきアーニャの真っ赤な真実<米原万里>
嘘つきアーニャの真っ赤な真実<米原万里> 角川文庫 20100302 1960年ごろのチェコのソビエト学校に通っていたときに出会った3人の女の子とのエピソードと、30余年をへて再会する話を描く。 ギリシャ人のリッツァは共産主義者の父ととも... -
オーウェル評論集2 水晶の精神<ジョージ・オーウェル、川端康雄訳>
■オーウェル評論集2 水晶の精神<ジョージ・オーウェル、川端康雄訳> 平凡社ライブラリー 200912 どの論考も新鮮で、古さを感じさせない。現代の日本にあてはまる個所がいくつもある。テーマを5つほどにしぼって感想を記したい。 □言葉 あらゆる... -
自壊する帝国 <佐藤優>
新潮文庫 20090721 同志社の神学部をでて、博士課程に進もうと思ったが、あご足つきで海外に行けると聞いて外務省の専門調査員になってモスクワに留学する。普通のういういしい若者でしかない。 モスクワ大でサーシャというおそろしく頭の切れる男... -
オリエンタリズム 上 <エドワード・W・サイード>
平凡社 200706 「オリエンタリズム」の流れをたどる。 欧州にとってのオリエントは、神秘であり、セックスであり、異教徒であり、カオスであり……。かつては世界最先進地だったが、今や遅れた場である、という位置づけ。そこに住む住民側からの視点はな... -
「帝国以後」と日本の選択 <エマニュエル・トッドほか>
藤原書店 200702 トッドの「帝国以後」をめぐる、トッドと日本の知識人との議論。 米帝国という覇権時代はすでに終わっており、フランスをはじめとする米国と距離をとる国々の態度は、強大な存在に反発する「反米」ではなく、ポスト・アメリカの「脱米」... -
世界像革命-家族人類学の挑戦 <エマニュエル=トッド>
藤原書店 20061221 フランスをはじめとする「平等主義核家族」、イギリスなどの「絶対核家族」、東欧からアジアへと広く分布する「共同体家族」、ドイツや日本などの「直系家族」。 親子関係と兄弟間の相続のありかたによって分類し、それぞ... -
街場のアメリカ論 <内田樹>
NTT出版 20061025 歴史を一直線の流れとみる「歴史主義」ではない。「今」の時点から未来をみると多くの選択肢があるように、過去のある1点においても多くの選択肢のなかから1つを選択した。歴史が一直線だとしたら運命論的になるが、複雑系だと考... -
ベトナム戦争の「戦後」 <中野亜里編>
メコン 20060417 「解放戦争」でもなく「侵略者」でもない。とかく善悪で論じられがちなベトナムを、歴史や軍隊や文芸、周辺諸国からの視点といったさまざまな角度から分析し、等身大のベトナム社会を描きだしている。 ベトナム革命勢力は、民族自決権を...
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