20映画など– category –
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陸にあがった軍艦 <新藤兼人原作、山本保博監督 >
200709 滑稽すぎる訓練。それをまじめな訓練と思わなければならなかった滑稽。ノーといえない組織・国がつくりあげた戯画。木でつくった戦車にむかって、たこつぼからでて、駆け足で接近し、円盤状の地雷をなげつける。その前に9割9分の兵士は殺される... -
SICKO <マイケル=ムーア >
200709 医療費を払えなくて、自分で自分の傷をぬうというショッキングな場面から入る。中指と薬指を切り落としてしまったけど、縫合するには1本あたり120万円かかる。だから薬指をえらんで中指をあきらめた男がでてくる。 保険に入っていても安心で... -
ヒロシマ・ナガサキ White light, black rain <スティーブン・オカザキ>
1070823 日系米国人の撮った広島・長崎。 被害者の側だけでなく、エノラゲイの搭乗員らへのインタビューをしっかりとっているのがよい。 着実にあたえられた任務を遂行した彼らは今も、「後悔はしていない」「悪夢も見ない」という。でも同時に、爆弾投... -
ひめゆり
第七芸術劇場 20070812 すごいドキュメンタリーだ。 ひめゆり部隊の生き残りのおばあさんの証言をひたすらつなぐことで、当時の悲惨な状況を浮かびあがらせてしまう。米軍側のフィルムや、今のガマや壕の映像ももちろんある。が、ほとんどはおばあ... -
キューバ映画2本
■コマンダンテ 0701 グアテマラからもニカラグアからアフリカからも、多くの学生がまなびにきている。キューバの獲得したものの大きさがよくわかる。 カストロとの独占インタビュー。往事の勢いと声のはりはない。老境にはいった革命家は痛々しくもあ... -
パッチギⅡ
暴力的になってやけに元気でるよね。なんだかハイになるわぁ。 冒頭からして「あ、いいなあ」だ。胸がきゅんとくる、というのか。 「安保粉砕」などと落書きされた京浜東北線の電車で、学ラン姿の「国土館大学」の右翼学生が朝鮮人学校の生徒をなぐり... -
サンジャックへの道
200704 巡礼をしなければ遺産を相続させない、という遺言を母から残された男2人と女1人の初老の兄弟が、フランスからスペインにいたる巡礼ツアーにいやいやながら参加する。 兄は会社長で心臓病に持病を抱えている。真ん中の姉はいつも苛立ってい... -
ブラッドダイヤモンド
200704 シエラレオネの内戦が舞台。デカプリオが演じる主人公は、ジンバブエ出身の元傭兵でダイヤの密輸業者をしている。 ダイヤの密輸で武器を購入したゲリラRAFが全土を席巻し、平和な生活をいとなむムラを破壊し、少年を連れ去り、兵士にそだ... -
映画「となり町戦争」
20070211 普通の日常がつづくなか、とくに実感されないまま、「町づくり」の一環で戦争がはじまり、つづき、終わる。 自分の身にふりかかってこないと、戦争が実感されることはない。 そんな硬質のというか薄ら寒い感覚を原作はかもしだしていた。 映... -
フラガール
李相日監督 200610 久しぶりに涙がぼろぼろこぼれる映画だった。 舞台は昭和40年の福島県の炭鉱の町。 各地で炭鉱が閉鎖され、ここでも大合理化がはじまる。 炭鉱のかわりに、観光客を呼べる施設をと考えたのが「ハワイアンセンター」という企画... -
コンドルの血 第1の敵
コンドルの血 ウカマウ集団 20060819 アンデスの先住民族の文化や暮らし、祭りなどをふんだんに盛り込みながら、圧倒的な貧富の差と差別という社会状況を告発する映画。よりよい暮らしは、みずからが武器をとって闘うことでしか勝ち取れない、という... -
花よりもなほ <是枝裕和監督>
20060618 江戸の下町のぼろ長屋に住む、父の敵をさがす武士の子が主人公だ。 ふきだまりのような長屋には、始終飛びはねている男や、知恵袋のじいさん、やくざもの……そして、掃き溜めに鶴じゃないけど、子供をかかえた美人未亡人。さらには、吉良上野介... -
ダ・ヴィンチ・コード(映画)
悪い映画じゃない。 主人公の2人も、おじいさん役も、洗脳された殺し屋役もさすがにうまい。 荘重な音楽と教会やルーブルを撮った映像もきれいだ。でも…… 謎解きのテンポはいいが、1場面の1人の証言だけで簡単に種をあかしてしまい、 「女主人公... -
バッシング <小林政広監督>
20060611 イラクで人質になった3人が、日本国内で猛烈なバッシングにあった話にヒントを得てつくられた映画。 ネットや電話による嫌がらせや脅迫によって主人公の女性は追いつめられ、勤め先をやめさせられる。 心臓がバクバクして、呼吸が細くなり、手足...