09中南米– category –
-
世界を変えた野菜読本 <シルヴィア・ジョンソン>
晶文社 20080806 トマトがないころ、イタリア人はクリームやチーズや野菜で作ったソースをパスタにかけていた。麻婆豆腐などの四川料理も、トウガラシがなかったから山椒の辛みしかなかった。インド料理も、黒胡椒やクミン、コリアンダー、生姜で辛みをだ... -
わが夫、チェ・ゲバラ 愛と革命の追憶 <アレイダ・マルチ>
後藤政子訳 朝日新聞社 200807 チェ・ゲバラの妻アレイダ・マルチは、40年近くも、チェの思い出を語ろうとしなかった。胸の中にためた個人的な思い出を一気にはきだした本である。 完成された革命家としてのチェではなく、たえず自らを成長させつづけ... -
反米大陸 中南米がアメリカにつきつけるNO <伊藤千尋>
集英社新書 20080411 アラモも米西戦争もフィリピンの占領も真珠湾も同時多発テロも、「リメンバー」とさけんで、米国は戦争に邁進した。嘘をメディアに流してでも戦いの正当性をでっちあげた。 米国人の安全と財産を守るため、という名目で軍を派遣する... -
キューバ映画2本
■コマンダンテ 0701 グアテマラからもニカラグアからアフリカからも、多くの学生がまなびにきている。キューバの獲得したものの大きさがよくわかる。 カストロとの独占インタビュー。往事の勢いと声のはりはない。老境にはいった革命家は痛々しくもあ... -
希望の教育学 <パウロ・フレイレ>
太郎次郎社 20070315 これまた10年ぶりの再読。 「被抑圧者の教育学」は抽象的でストイックな印象の本だった。老境にはいって、「被抑圧者」のできた過程と、その後の広まりをふりかえってつづった「希望の教育学」は、フレイレのやさしさが行間から... -
被抑圧者の教育学 <パウロ・フレイレ>
亜紀書房 20070306 10年ぶりの再読。 「俺になにができるって? ただの百姓なのに」「しかたない」……うちのめされ搾取された読み書きもできない被抑圧者には宿命論的なあきらめが蔓延している。これを「沈黙の文化」と著者は呼ぶ。日本の農山村を歩... -
コンドルの血 第1の敵
コンドルの血 ウカマウ集団 20060819 アンデスの先住民族の文化や暮らし、祭りなどをふんだんに盛り込みながら、圧倒的な貧富の差と差別という社会状況を告発する映画。よりよい暮らしは、みずからが武器をとって闘うことでしか勝ち取れない、という... -
エヴェラルドを捜して<ジェニファー・K・ハーベリ>
新潮文庫 199907 1988年、グアテマラの古都アンティグアに僕はいて、ドニャ・ルイサという喫茶店に通っていた。「戦争をみたい」といいながら、毎日ケーキを食べ、ビールを飲み、ノミがいたとはいえ、白いシーツの上に寝ていた。 92年に行ったときは、... -
グアテマラ虐殺の記憶–歴史的記憶の回復プロジェクト編
岩波書店 2001/1 1988年、はじめてグアテマラに行ったとき、マヤの人々は暗い、という印象を持った。 91年、前年に軍を住民達が追い出した町を訪ねたらみな明るく、あけすけに外国人に語りかけてくれた。3年前にもすぐ近くの村に行ったことはあった...
12