指定管理者制度の欠点

10708-1sakakumo

4月にできたサカクモミュージアムの年間維持費を確認したいと思い、
市役所の「まちづくりチーム」に問い合わせた。
電話は最初は若い女性の声だったけど、「維持費」と言うなり
「ちょっとお待ちください」
と、係長くらいだろうか、おじさんに転送された。
おじさんは「維持費ですね。ええと6300万円ほどです」と答えた。
事前に聞いていたおおよその金額は1億5千万円。
準備していた予算書では約1億4千万円。ずいぶん違うじゃないか。
担当者は「維持費」を「指定管理者による館の管理費」とハード費のみと理解していた。
私は、「管理費」のハード事業はもちろん、イベントなどの「運営費」や「企画展示」そして「人件費」などソフト事業も含めた「館の運用にかかるすべての費用」をイメージしていた。
そのため、行き違いが生じたのだった。
フツウの市民感覚と行政言葉には大きな隔たりがある。
行政はあらかじめ言葉の定義を確認すべきだ、と思った。
サービスの向上というなら、「この人はなにが知りたいのか」と、
市民の目線にたって説明をするべきではないか。
電話に早く出ることや、迅速・丁寧な言葉遣いを「サービス向上」だとカン違いしてへんか。
ま、そこらへんが松山らしいんだけどね。
しかし、予備知識がなければ「6300万円」を鵜呑みにしていただろう。
予算書には約7400万円となっている。
残りの約1000万円は、おそらく指定管理者「よんでんビジネス」のスタッフ人件費(嘱託・パート約10名)だろう。
ちなみに19年度予算書によるとイベントなど「運営費」は3300万円。
「展示企画費」が約3400万円。
ここまでで約1億4千万円だが、こにはミュージアムにいる市職員の人件費(6名)・館長人件費(月額40万円=原則週2回勤務)は含まれない。
それらを入れるとやはり年間1億5千万くらいになるのではないか。
「まちづくりチーム」に人件費や何名雇用しているかを聞いたら、
「失礼ですが、どちら様ですか。直接ミュージアムへお問い合わせください」と言われた。
「予算も出てるのだし、担当部署なら把握しているはずですよね」と言うと
「ご存じの通り指定管理者の『よんでんビジネス』の直営ですので」だって。
指定管理者になると、自ら把握し調べる力を無くしていくのだ。
「生涯責任を持つ」と言った市長も最近は「あとは市民の力」みたいなこと言い出すし。
そんなにあっさり肩の荷を降ろしてもらってはイカンのダ。

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