緊急入院

10712-1kyukyu

11月末、仕事中、急に胃が痛くなった。おさまるかと思ったが、
夕方になってますます痛みが強くなり、早退させてもらった。
タクシーに乗って、やっとの思いで家に着く。
6時頃、近所の医者で見てもう頃には吐き気もして、
診察まで待つことが出来ず、ベッドで寝かせてもらった。
見るからに頼りなさそうな、「見栄晴」似の医者は、いつもどおり、
「お腹の風邪やね。点滴うっとこう」
だいたいそれでおさまるのだが、今回は痛み止めの点滴が効かない。
のんきそうな見栄晴の顔が引きつっている。
「もう少し大きな病院で診てもらおか」
10分ほどして、救急車がやってきた。
徳島の事件の話題で持ちきりだった
待合室のオバチャン達の関心が、一気に私に集まる。
自分たちも具合が悪くて来てるのに、
「救急車到着」の非日常に居合わせたからか、
興奮してる様子が伝わってくる。
なんかえらいことになってきたなぁ。
でもお腹の痛みと吐き気はハンパじゃなかった。
仕事が忙しくなる時期だったので、食べ物も気をつけていたのに……。
父と一緒に救急車には何度か乗ったが、自分では初めて。
もうちょっと元気ならタクシー乗って自分で行くんやけど。
申し訳ないなぁ、と思いつつも、
救急車の中では寝かせてもらえず、揺れまくりで大きな病院に着いた。
病院ではインフルエンザの検査や血液検査をしたが、特に異常なし。
「健康体そのものやね」
と、女医さんはこんな時にミョーな太鼓判を押して、
原因不明の腹痛に首をかしげている。
そうこうしているうちに、ゴローが会社を早退して来てくれた。
息を切らせて心配そうに駆けつけてくれた、と言いたいところだが、
「どーせなんかヘンなもん食ったんだろう」
とでも言いたげに、ビミョーに笑っている。
ホンマに痛いんやって!!
2時間ほどしてようやく痛み止めが効いてきた。
今度ばかりは、ヤツに同情した。
「シンゾー君よ。確かに腹が痛くてインドはキツイわなぁ……」

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次