手押し車の行商


ときどき、手押し車のおばあさんが家の前を通る。
今日、2階で布団を干していたら、そのおばあさんがうちのご近所さんと話しているのが聞こえてきた。
「ピーマン、いるけ?一袋、こんなに入って100円」
「ピーマンはいらんわ。ほかになにかある?」
「ない」
そっか。おばあさんは「行商」だったんだ。
リヤカーが引けなくなって、手押し車を押してきてるんだ。
商品が見えないからわからんかった。しかもピーマンだけ。
あるだけ売り、要るものだけ買う。
フードマイレージはたぶん500メートル以内。
テナントも人件費も電気代もいらない「行商」こそ、グローバリズムに対抗できる商業形態なのかもしれない。

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