萩・津和野へ 1

あいにくの雨。萩の宿に着く頃は雨は横殴りに。
海に面した静かな宿、と思いきや小学校の修学旅行が。
風呂の時間や宿泊棟を分けてくれているので
それほど騒々しくなかった。
そんなに遠く感じられない自分が小学生だった頃を思い出す。
旅館の視聴覚コーナー(?)で、DVD「長州ファイブ」を観る。
ひやかしのつもりが、俳優も脚本もよく、最後まで観てしまった。

翌日小雨の中、萩の町を自転車で回る。
崩れた白壁、石垣、夏みかん。
天気のせいもあって、ひなびた感じも想像を裏切らない、いい景色だった。
城下だけでなく、「浜崎」という船倉を遺した海沿いの町もよかった。
「浜崎」の町おこしもおそらく2004年の地域再生計画(フィールドミュージアム構想)の一環だろう。
この規模の町なら観光の範囲を広げたり、船倉や当時の町屋の保存という意味でも、
交付金での整備も、ま、いっかな?と思う。

松陰神社
萩の町はずれに吉田松陰を祀った神社がある。
明治23年に建てられ、境内には松下村塾や幽因の旧宅が展示されている。
松陰は倒幕の計画を認め、安政の大獄で1859年処刑された。
2009年は「殉節150年祭」にあたるそうで、境内はにぎやかだ。
「横浜開港150年」のイベントに隠れがちだけど、
「開国」をそんなに持ち上げては、「攘夷」を唱えた松陰先生は浮かばれないかも。
10906tetuko
海沿いの萩から山間の津和野へ。
新型インフルエンザの影響で、ここいらのひなびた薬局でもマスクは売り切れ。
雨上がりの夕方、石畳の町を散策する。ツバメが飛び交う。
翌日、森鴎外や西周の旧宅を見学後、土日に1日1本運行されるSLを見に、津和野城跡がある山に登る。
30分ほどの急な登り道。機関車を見るのにこんなところまで来る人はいないだろう、と思いきや、到着時間が近づくとぽつりぽつりとビデオやカメラをもった「ご同輩」の姿。
向こうも「どこにも鉄オタはおるもんやなぁ」と思っていることだろう。
汽笛が聞こえはじめ、汽車が近づいてくると気持ちが高揚する。(つづく)

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