いのちの作法

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映画「いのちの作法」を観る。
岩手県沢内村の話。県内屈指の豪雪地帯。住民の健康状態も悪かった。
医療、保健を重視した前村長の行政が受け継がれ、村人は地域に生きる力を見いだしている。
赤ん坊が生まれた若い夫婦が「人間は一人では生きていけない」と話していたのが印象的だった。
映画を通じて、「自立」って、支えあう力をもつことだ、と思った。
「子供は振り返ったとき、そこに大人が見守っている姿を見て安心する」
という言葉も示唆に富んでいる。
寛容な世の中を私たちは次の世代に残してあげているだろうか。
親からの虐待などを理由に盛岡の児童養護施設で暮らす子供たちが山村留学してくる。
(施設に来る子供の理由は時代によって変化しているという。昔は結核などの病気。ちょっと前は不登校。今では親からの虐待。)
ホームステイ先でおばあちゃんに
「お母ちゃんは?」とたずねられ
「出て行った」と答える男の子。
不幸な生い立ちにもおばあちゃんは平然としている。
ビビらない大人達に、子供たちは安心し、家族にとけ込んでゆく。
老人ホームでの行事に雪見ソリを走らせる職員。
2世議員なんかがこの映画観たら、ヘタすると
「これからは行政が何でもやるのではなく、このように地域主体で地域を支える時代です」なんてホメちゃうんだろうな。
この映画は違う。住民は
「こんなすばらしい人たちを国は切り捨てて平気なのですか?」
と自治体から厳しく国を問うている。

で、映画の後の監督を囲んでの懇談会。
60代くらいのおばちゃんが、一緒に来たお友達5~6人を立たせて紹介。
「この映画を観るのに市役所にお金を出して貰おうとしたら前例がない、と断られました。領収書を持ってもう一度市役所とかけあうつもりです」
って、映画ちゃんと観てた?自立って意味わかってる?
てか、「俺たちのヤマト」とか見に行く「反対側」の人が同じことやってもいいの?
ホームレス支援のボランティアをやってるねーちゃんは、自分の活動を語りだし、しまいには「鎮守の森」でスピリチュアルの方向へ。
珍しく若い女の子をめざとく見つけ、
「こーゆー集まりあるんだけど」とか言って、オルグするオヤジ。
オルグ、ってか、ナンパだな。ありゃ。
市民活動家たちよ!自分の活動は結構だが、個を大切にしすぎじゃ!!

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