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京都不案内<森まゆみ>

■世界思想社 221207
 京都には計6年すんでいたから、見知った店や地名、人があちこちにでてきてそれを見るだけでなつかしい。住民でも意外に知らない歴史や「裏話」があちこちに埋まっている。それに筆者の建築や町並みの知識が加わって、生活者視点で京都を歩くかっこうのガイドになっている。
 西川祐子さん、田中ふき子さん、八文字屋、エルラティーノ、赤垣屋、めなみ、ますだ……大切な人、興味深い店にたくさんであっていたのに、なにも生かせなかったなぁ、と反省。

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▽東山ユースに泊まって高校時代
 くずきりも湯豆腐も松花堂弁当もいまいち。
「ぶぶ漬けでもどうどす」と勧められたら「そろそろ帰っておくれやす」
 50歳で原田病
 60歳でがんに
 気功でがんを見つけてもらう
 百万遍の進々堂 ドンク北白川店
▽19 鹿ヶ谷安楽寺に松虫、鈴虫の姉妹の逸話(大阪にも〓)
▽24 フォスコ・マライーニの写真展「海女の島 ルガノ文化博物館コレクション」
▽32 都シティ近鉄京都駅 おもしろいホテル
▽40 2017年冬、出町枡形商店街に「出町座」
▽44 フランソア喫茶室 人民戦線文化紙「土曜日」を店に置いて応援 
「暗い時代の人々」
▽45 割烹「辰むら」
▽47 仁和寺 良心的な寺 ひとまわりできて800円。醍醐寺は高い。
▽54 梶田新章 金戒光明寺の塔頭、常光院でうまれる。ここと法然院の住職が祖父と父。
父は、桑原武夫、多田道太郎、鶴見俊輔、司馬遼太郎と仲間。ベ平連も。
 父は鶴見、タダと「現代風俗研究会」。私は1985年から森の教室。常寂光寺の長尾憲彰、志明院の田中真澄さんと90年代に活動
▽73 人生というのは、自分でどうにかなることと、どうにもならないことがあるんだ。
キリスト教やイスラム教は、人がいなくても神様がまずいる宗教。仏教は、人がいないと仏さんはいませんという宗教。仏教は仏さんを選べます。
▽77 「国登録文化財に指定された」というのは間違い。正しくは「国の有形文化財に登録された」……登録は、身近にある建造物を持ち主や近隣、自治体の協力も得てボトムアップで守っていこうという制度。
▽77 人文研 公開講座を開いている
▽80 光華寮 中国人留学生の宿舎だった。所有権をめぐって台湾と中国で係争中。
▽85 京都タワー「巨大なろうそく」景観論争。……京都駅舎建て替え反対運動、京都ホテル建て替え問題。駅は1997年、京都ホテルは1994年に完成。
▽89 吉田寮の取り壊し問題
▽94 「吉田チキン」 チキン丸焼きの店。「まつお」ちゃんぽんと皿うどん。「くらり食房」古民家カフェ。「ゴヤ」沖縄料理など。「キッチン・ハリーナ」
……「天天有」「ますたに」「あかつき」「キラメキ☆JAPAN」(どろどろ白濁スープ)
吉田本町「大忠」という京料理
▽103 志賀越道 かつては野辺送りの道
▽105 鷲田清一の「京都の平熱」大文字を「犬」にようとして大騒ぎ。2020年にも懐中電灯で「大」の字を照らして、怒りを買う。
▽114 西川祐子さんインタビュー フランス文学から女性史研究、生活史研究……
 「古都の占領」80人にインタビュー。同志社中学高校のネットワーク。
 インタビューには娘の西川麦子さん(甲南大、文化人類学)が介護サポーターとして同席。
▽134 伏見区日野「鴨長明方丈石」
 私も……昼間は照明をつけない。夏はクーラーを入れない。冬は靴下をはいて湯たんぽで寝る。
▽145 嵐山 大悲閣千光寺 船着き場から石段を200段。
 ゆずみその八百三 嵯峨の水尾の柚を使う。
▽147 八文字屋、ほんやら洞
▽163 漱石の京都旅行 13歳の舞妓と雑魚寝
▽167 志村ふくみ インタビュー
 白洲正子のきびしさ
 藍は新月の月の細いときに仕込んで、満月になって十五夜に染める。自然の摂理ですね。
 ゲーテアスムというシュタイナーの聖地。大伽藍
▽198 北沢恒彦 京都市役所に勤務しながら、思想の科学やベ平連の活動。 1999年に自死。その息子が作家の黒川創。妹の北沢街子さんが「編集グループ(SURE)」という出版社。
▽201 エル・ラティーノ 
▽203 千本中立売の「神馬」 鴨川沿いの「赤垣屋」は京大関係者が多い。三条木屋町の「めなみ」、先斗町の「ますだ」
▽215 五代友厚 東の渋沢栄一とならぶ大実業家。
▽221 田中ふき子さん 梅棹忠夫の妹 京都の綾部で農業

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