■20191202
東京に住む、医者の長男夫婦と、美容院の娘夫婦と、アパートに住むフリーターの末っ子を、田舎の島から老夫婦が訪ねてくる。
父親は末っ子を馬鹿にしていた。母親は末っ子の家に泊まった際、蒼井優演じる女性と婚約していることを知る。「きょうはいいことがあったのよぉ」とはしゃいだ直後、母親は倒れて死ぬ。
残された父を島に送り届け、葬儀を営み……。最後まで残るのは末っ子と蒼井優だった。
「役立たず」と思われた末っ子が実は一番やさしかったという平凡なストーリー。
でも、ひとり島に残された父親の背中が他人事とは思えない。たいていの人の人生の最後は「そういうもの」なんだよな。
その諦念を、独特の明るさで描くのが山田洋次ならではだと思った。
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