ショッキング~! オール電化調理実習

原始人

実家の母の高齢化にともない、IHクッキングヒーター導入を考え始めた。
原発を増やすことに手を貸すようで、抵抗はあったけど、いたしかたない。
まずは使い勝手を私が確認してみようと、電力会社の催す「お料理教室」に参加した。
平日、雨にもかかわらず、4人の参加者。
すでにオール電化のおばさん、わたし、そしてオール電化で新築する若い女性と、引っ越し先がオール電化の賃貸住宅という妊婦さん。
オール電化住宅ってこんなにポピュラーになってたの!?
メニューは炊き込みご飯、天ぷら、おすまし、焼き魚、卵焼き。
「電気炊飯器だと炊きあがりまで1時間近くかかりますが、IHだと蒸らしも含めて30分ほどです」
もともと炊飯器が時間がかかるだけで、ガスでも30分ほどだ。
「天ぷらも180度に温度設定をするので、カラリと揚がります」とのことだが、ガスでも温度に気をつければ同じ事だろう。
確かに「カラリ」と揚がったけど、水分の少ない材料をつかって、あんなにたっぷりの油で揚げたら、そりゃうまくいくよなぁ…。
焼き魚や卵焼きも「ガスの火加減と遜色なく上手く焼ける」けど、だったら、ガスでええやん。
なんかもう、いちいちメニュー設定とか機能が多すぎて、だんだんめんどくさくなってきた。
あ~、こんなんなら原始人のほうがマシ~!!
私でこんな調子なら、母にはムリと判断。

肝心の安全機能については、「センサーが感知し機能する」という仕組みにおいて、IHもガスも同様。火が燃え移るかどうか、の問題のようだ。
それにしても、IHクッキングヒーターは、オール電化の流れでずいぶん普及してるんじゃないだろうか。
しかもガス器具に比べ、「家電製品」ゆえ、家電量販店でも電気会社でもうまみがあるから、販売にかける意気込みが違う。
なにより反原発だの代替エネルギーだの真面目に考えるのがアホらしくなるほど、若い人たちは(に限らないかもしれないけど)、オール電化に対するハードルが低い。
とゆーか、「原発」と結びつかないようだ。
調理と試食が終わると、電力会社の人から「エコライフ」について説明を受ける。
「オール電化にしたら電気代がすごく安くなるって友達に聞いたんですけど」
「はい。灯油代もかからなくなりますよ」
「友達は深夜電力の時間に乾燥機を使ったりパンを焼いてます」
「ええ、朝8時まで、深夜電力扱いです」
若い人たちは「節約」「エコ」に熱心に耳を傾ける。
電磁波についても
「基準を遙かにクリアしてるので妊婦さんにも安全です」と、聞きもしないのにわざわざ説明するていねいさ。
あらかじめ渡しておいた現在の電気代・ガス代を「オール電化」にした場合のシミュレーションを最後に配られた。
うちにはテレビも見ない、エアコンもドライヤーも使わない、風呂も入らない(シャワー)原始人がいるので、もともと電気代が多くない。
試算では10年間で節約できる金額は14万円。
60万円のエコキュートはウチには縁がないことがわかった。
それにしても、このIH調理器、学校現場あたりで普及していくんじゃないだろうか。
あと30年もすれば、「火」を使って調理をしなくなるかもしれない。

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