「型」について ズッキーニと豚肉炒め 20190720

 きょうは高岡にアルフォンス・ミュシャ展を見に行った。

 高校時代、漢文の素読をさせられて、最初は意味不明だったが、そのうち楽しくなった。大学に入って「漢文の素養が失われて日本文学は堕落した」「文章がうまくなりたければまず型を覚えて型を壊せ」と友人たちに言われた。
 「型」を習得すること。これは記事を書く際も重要だった。徹底的に型を模倣しながら、それを壊すことも同時に考える。
 「型」の考え方は私生活でも応用できる。美術はそれほど興味はなかったが、気力ゼロの時に美術館に行くと、それなりに「来てよかった」とは思える。「作品を見る」という型を繰り返すことで、見えてくるものがあるかなぁと。
 毎日の夕食時は、中南米音楽ではなく、あえて鬼コーチが残したクラシックのCDを流している。クラシックを聴くという型を繰り返せば、今までとちがうなにかが見えてくるかなぁ、と。
 料理もそう。1年間で教えてもらった型を繰り返すうちに、型をやぶるパターンも見えてくるかなぁ、と。
 なんでもいいから1日最低1万歩は歩くという「型」も昨秋からつづけていた。それがなかったら引きこもっていたろうな。
 今のところたいした成果はないけど、気力がなくてもとりあえず「型」を模倣するという習慣は、多少は意味があるようだ。

 ミュシャのリトグラフは、髪の長い女性を描いたものが多い。黒い輪郭線がくっきりしていて、流れるような輪郭の曲線だけで色っぽさを表現してしまう。一人の作品をまとめてみると、否応なくその人らしさが浮かび上がってくる。ちなみに写真撮影自由だった。
 晩年は故郷のチェコにもどって、スラブ叙事詩と呼ばれる作品をつくった。フランス時代の作品に比べ、描かれる人物の目に意志の強さを感じる。フランス時代の作品の方が純粋にアートとして楽しめる。20年前に見たらチェコ時代の作品に共感したろうな。

 車で15分ほどの福岡町の「ミュゼふくおかカメラ館」へ。写真専門の美術館。企画展の「絶対風景」は以前に東京や大阪でも開いていた。日本を代表する風景写真家の作品約60点を展示している。

 17時ごろ帰宅。福岡で買ったズッキーニと豚肉を炒めた。
 レシピの「型」に従って豚肉を炒めてから一度取りだしたら、ニンニクの風味が肉にしみこんでおいしかった。パプリカのかわりに、モロッコインゲンとプチトマトを入れた。これは型破り。

 ■ズッキーニと豚肉炒め
・豚の細切れ肉 100グラム
・ズッキーニ小 1本
・モロッコインゲン5本とプチトマト5個を半分に切る。
・ニンニク 1かけ
・塩コショウ オリーブオイル

 ズッキーニは厚さ7ミリ、ニンニクはみじん切り。
 オリーブオイル(大1/2)とニンニクを入れて弱火で炒め、香りがしてきたら豚肉を加えて火が通るまで炒めて取り出す。
 同じフライパンにオリーブオイル(1/2)を入れて中火でズッキーニを焼く。
 豚肉をもどしてモロッコインゲンを加え、ミニトマトを入れて、塩2つまみをふる。ざっと混ぜる。
 器にもってコショウをかけたらできあがり。

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