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映画「糸」(2020年)

 中島みゆきの「糸」が好きだから、それをタイトルにとった映画をアマゾンで見た。
 平成元年生まれの漣と葵は13歳で出会って恋をするが、葵は母の恋人の暴力をうけていた。漣は葵と駆け落ちをこころみるが、警察に保護されて引き離されてしまう。
 8年後、共通の友人の結婚式でふたりは再会するが、すでに葵には青年実業家の恋人がいた。だが彼の会社はリーマン危機で倒産し失踪する。葵はシンガポールにわたってネイルサロンを経営する。
 漣はチーズ工房の同僚の女性と結婚し娘をさずかる。
 いったいどうやってストーリーがまとまるのか? とひやひやする。
 漣の妻は娘をのこしてがんで死に……最終的には平成の終わりのカウントダウンとともに……という、安易でありきたりな展開になった。
 中学生を演じた2人はういういしくて、「北の国から」とか「フラガール」を思わせて、ドキドキした。漣の妻が亡くなる場面、とりわけ酸素のチューブを鼻にいれながらかたる場面は共感もしたし、つらくて重かった。「泣いている人がいたら、抱きしめられる子になってね」「もうここ(私)はいいから、(ほかに)行けよ!」という言葉も心にしみた。
 「ファイト」をうたう場面も、おれはたたかえてるかな、と思ってグッときた。
 でも場面が多すぎて、展開がバラバラ。映画としては残念ながら三流だった。

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