■スパイの妻 20201227
蒼井優が主演だから見てみた。
貿易会社を営む主人公の夫とその弟は満州を旅して、細菌兵器開発のために人体実験をしていることを知ってしまう。それを告発しようとした看護婦をかくまって帰国した。
神戸の憲兵隊の分隊長は主人公(蒼井優)の幼なじみだった。その男が、満州からつれてきた看護婦が殺されたと主人公に告げる。
幸せなはずだった結婚生活がガラガラと崩れていく。
夫に真実を話すように迫る。夫は満州で見た日本軍の残虐行為をアメリカで公表しようと考えていた。
義弟はすでに憲兵隊に目をつけられている。主人公は特攻の幼なじみに密告し、義弟は逮捕される。密告は、憲兵の目から夫を救い、「大望」をかなえさせるためだった。
夫婦で大望をはたすため、夫と二手に分かれてアメリカへの亡命をはかる。
ところが、誰かからの密告があり、主人公は密航しようとした船で捕まってしまう。
主人公は夫をだまして、義弟のことを密告することで夫の大望を救おうとした。スパイとは身内を信じると共に、身内をも騙さなければならない。
そういうどんでん返しの描き方はみごとだ。蒼井優と高橋一生の演技もうまい。
でも、細菌戦部隊の現実を公表するために密航するという筋書きが現実的とは思えない。同じスパイものならゾルゲ関連の映画の方が深みを感じた。
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