■20190704
明治の時代、未踏峰とされていた剱岳に挑戦した陸軍陸地測量部の姿を描いた新田次郎の小説を映画にしたもの。
撮影のため実際に山に登り、吹雪を経験してきただけあって、映像がどれも美しい。案内人の宇治長次郎を演じた香川照之の演技が出色だった。
「人は寂しさに耐えながら生きる。なんであれ、山を歩くのは気持ちいいちゃ」という長次郎の言葉がとくに印象に残った。心を解き放って自然のなかに入っていく経験がなければ出てこない言葉だ。
BGMはクラシック。これも壮大で人知を超えた自然の雰囲気を表現するのに効果的だった。ただ個人的には「G線上アリア」は聴きたくなかった。
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