おなじみのハイジの実写映画。
ストーリーもアニメとほぼ同じ。
父母を亡くし、おばに養われていたハイジが、山に一人で暮らす祖父(おんじ)の家に預けられる場面からはじまる。
最初はハイジとの同居を嫌がるおんじだが、天真爛漫なハイジを受け入れていく。山羊飼いのペーターは文字を読めず食いしん坊だけど、山のことは何もかも知っている。ハイジの唯一の友達となる。
ところがフランクフルトの大金持ちゼーゼマン家に無理矢理つれていかれることに。車いすで暮らす令嬢クララの友達役だった。
教育係のロッテンマイヤーに厳しく指導され、読み書きできないことをなじられる。クララのおばあさんの導きで読み書きを覚え、クララとの友情は深まるが、ホームシックにかかって、山に帰ることになる。
数カ月後、クララが山に遊びに訪れた。ハイジたちと山で暮らすことで、クララは自分の足で立ち上がる……
ロッテンマイヤーもセバスチャンもクララもおんじもおばあさんも、アニメのイメージそのままだ。おそらく、日本のアニメを下敷きにしてつくられたのだろう。
ハイジは快活でかわいくて、そのほかの登場人物も魅力的で、ユーモアがあちこちにちりばめられている。安心して物語にのめりこめて、心が洗われる作品だった。
アニメとちがって、貧富の差が激しかった当時の社会の現実もさりげなく描かれていた。おんじの家以上に貧しいペーターの家を描写することで、ペーターのおばあさんに白パンもっていこうと、せっせとパンをためこむハイジのけなげさが引き立っていた。(20170830)
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