山村の「まもるクン」

夏に石鎚山に登ったときのことだ麓から小学2年と5年の兄弟がくっついてきた。
いまどき珍しいひとなつこい子だ。
お菓子をあげようとしても、厳しくしつけられているらしく
いらない、と首を振る。
物静かなお父さんは後からついて私たちを見守ってくれていた。
「この前剣山に登ったとき、リスと鹿を見たよ」とわたしが言うと、
「ボクは学校に行くときイノシシに追っかけられた」と言う。
「ええ~!!大丈夫やったん?」
「うん。『守るクン』の人たちが追っ払ってくれたけん」
地域の見守り活動は不審者だけでなく、イノシシからも子どもを守っていた。

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