MENU

CONCLAVE(教皇選挙)

 飛行機で見た。フランシスコ法王が亡くなったばかりの今にぴったり。英語はききとれないが字幕があるからなんとか理解できた。
 人望があつい教皇が突然亡くなり、次期教皇をきめるコンクラーベがはじまる。その運営責任者ロレンス枢機卿が主人公だ。

 ロレンスは「多様性」を重んじ、「certaintyよりも迷いを大切に」ととなえ、この大仕事をおえたら枢機卿から引退するつもりでいる。
 教皇の座をめぐる争いは熾烈をきわめる。
 有力候補の黒人枢機卿は、30年前にセクハラをしたことが、被害者である修道女がローマにいることであきらかになり、最初に競争から脱落する。
 実は別の有力候補の枢機卿が黒人枢機卿をおとしめるに30年前の被害者をよびよせていたのだった。
 有力候補が次々に脱落し、引退をのぞんでいたローレンスに注目があつまりはじめる。迷いながらもバランスのとれたローレンスが教皇になれば物語としてはうまく完結する。
 ところが何回目かの投票の最中、自動車爆弾によるテロ事件がおきる。
「これは戦争だ。テロをおこしたやつらをゆるすな」と保守派の枢機卿がはげしく演説し、その主張にみんなが流れようとしたとき、アフガンのカブールなどの戦地で活動してきたメキシコ出身の若手枢機卿が、「あなたがたは本当の戦争の悲惨さを知らない!」と反論し、みなの支持をあつめた。
 これで人権派の教皇が誕生することで完結するかと思ったら、その彼は実は……であることが判明する。そんな人が教皇になった前例は皆無だった。
 二転三転するストーリーは見ごたえがある。コンクラーベの細部も再現できていると識者は評価していた。
 フランシスコ法王が亡くなったばかりだからなおさら現実味をかんじられた。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次