
京都の亀岡を舞台に、「日本一のバスの運転士になる!」とバス会社に就職した保津川美南という女の子が主人公。「保津川」という姓からして地元ベタベタ。バスの路線も停留所も実在する。地味な存在である地方の路線バスを舞台にどんなストーリーをえがくのだろう?
美南は小学生のとき、バスの運転士さんにたすけられて仲よくなり、みずからも運転士をめざした。
古いバスで実習するとき、深い霧の日にピンチにおちいるたびにその「運転士さん」が助言してくれる。だがある日、その「運転士さん」はもういないことを知る。いったいあれはだれだったの?
そんなとき今までにない豪雨が亀岡を襲い、主人公は、どんづまりの集落の住民たちをバスにのせて避難させようとする。土砂崩れで道は狭まりピンチにおちいる……。
そして「運転士さん」との再会。
どこにでもある田舎の路線バスでこれほど泣いたり笑ったりできるストーリーを描けるとはおどろいた。
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