■202109
インドネシアの漁村の、マッコウクジラを銛で獲る漁師ラマファたちが主人公。
クジラが年間10頭獲れれば1500人の村人がくらせる。船の舳先からクジラに向かって跳んで銛を突き刺すラマファは危険だが子どもにとってあこがれの職業だ。
そんなラマファのひとりが、巨大マンタを仕留める際にロープが足にからまって海に引きずり込まれ命を落とす。
喪が明けると父は、伝統のクジラ舟を作り直すことに。数カ月かけて船が完成する。
マッコウクジラに向かって飛び込むラマファ。流れでる血が海を真っ赤に染め、クジラがのたうちまわる。やがて動きがとまり、砂浜に水揚げする。
あっという間に解体され、脳の油や皮、骨まで分配され跡形もなくなってしまう。分配する部位や量なども細かく決められており、母子家庭や老人にも肉が配られる。
クジラとともに育まれた伝統的な生活を何年もかけて撮った映像は、神々しく美しい。捕鯨の賛否にかかわらず必見の作品だ。
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