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遍路⑭高知平野 大日寺〜竹林寺20200210

 チーズパンを食べて6時半に出発。
 西の空に満月。冷たい光だけど、2年前に見た満月よりもあたたかみを感じる。でも気温は氷点下。氷も張っている。
 大日寺への小径や境内には梅が咲いている。山門は柱しかないシンプルなつくり。

 平野から山際をちょっとのぼった場所にあり、森に囲まれて落ち着いている。

 物部川を渡り枯田を突っ切る。自転車の中学生がびゅんびゅん走り抜ける。平野が広いから自転車が多い。「ニラ 調整員さん募集 束ねる人」「畑をお貸しください 生姜を栽培を行う土地を探しています」といった看板がある。

 そういえば、大阪のスーパーでも高知産のニラやショウガをよく見かける。

だれがなんのためにつくった?

 用水路が美しい農村集落に入る。

 集落のはずれの落葉樹(サクラ?)の巨木の下に「松本大師堂」があった。ベンチでしばし休憩した。水田の里らしいお堂で居心地がよい。
 文旦やユズなどの果実が実った里を歩くと、南国に餓死はない、と思える。路傍に立つ無数の地蔵も豊かさの象徴なのかもしれない。
 土讃線をわたり、コンビニでおにぎりを買って歩きながら食べる。

 国分川には無数のマガモが水面に浮かんでいる。1897年に橋ができるまでは川を徒渉していた。その場所に大きなお地蔵さんが鎮座している。

 10時すぎ、国分寺の山門に着いた。
 かつては七堂伽藍があったというだけあって広々としている。国分寺は平地にあるものらしい。
 本堂の「金堂」は重要文化財で、1558年に長宗我部国親・元親によって再建された。

 「酒断地蔵」にも目を引かれた。酒断なのに酒が供えられている。

 10時半出発。あぜ道をたどると竹の先端に「虫よけ?」のお札が飾られている。

 ミツバチの巣箱があるなあと思ったら、丸太を巣箱にした「ゴーラ」があった! 和歌山だけではなかったんだ。野菜販売の無人スタンドも高知は多い。
 正午過ぎ、県道の峠を越えると高知市に入った。

 「土佐神社」という広大な神社の隣に善楽寺がある。

 明るい境内で居心地はよいが、本堂は真新しい。「梅見地蔵」は、元は梅の木の下にあった。首から上の病や悩みに御利益があり、ノイローゼ快癒や合格祈願をする人も多いという。
 テレビ塔の立っている山が五台山だ。それに向かって歩く。川を何本か渡り、路面電車を横切り、14時15分に五台山のふもとにたどりつく。

 急な石段の登山道沿いにはブドウ棚のようなものが広がる。スモモだという。それらの畑の上部に墓地がある。

 14時半、傾斜がゆるくなったと思ったら牧野植物園の敷地内だった。植物園に入るのは中学時代以来かもしれない。

 14時45分、竹林寺の山門に着いた。標高140メートル。山の上は心なしか空気が清らかに感じる。本堂は重文。昭和55年建立の五重の塔や善財童子像もある。庭園や宝物館には入らなかった。この寺はなぜか参拝者が多い。
 売店には、十数年前にRが買ってくれた手ぬぐいがならんでいる。

 石段の遍路道を15分かける途中、またもや「忠魂碑」があった。

 ふもとの五台山小学校わきには小学生たちの「手紙」が飾られている。「お遍路さんにあいさつをしたり、話をすることがあまりできません。……お遍路さんにがんばってほしいという気持ちを伝えるために手紙を書きました。……もしよかったら、下のノートにお返事を書いてください」
 かわいいなあ。
 バスで高知市街へ。きょうは1泊3100円のサウスブリーズホテル泊。

 せっかくの格安ホテルなのに、地酒や地魚がある居酒屋に入ってしまい、ビールと司牡丹の純米新春初絞り、カツオの食べ比べ、サラダ、と頼んだら4200円。ぜいたくしすぎた。(つづく

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