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ゴーヤチャンプルーに二つの工夫

ゴーヤチャンプルーは何度もつくっている。でも料理教室で教わると新しい発見がいくつもあった。

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しょっぱい島豆腐

 牧志の公設市場の近くで買った島豆腐は塩味がついていて醬油はいらない。島豆腐は、海水やにがりで凝固させているからだ。
 本土の豆腐は、大豆をすりつぶして煮てからしぼるのに対し、島豆腐は、しぼってから煮るという作り方のちがいもあるらしい。

豆腐は手でちぎる

 最初に細切りにしたゴーヤに、塩をふってさっと混ぜておく。それから
「豆腐は大きめに手でちぎってください」
 包丁で切ったらいけないのだろうか?
「手でちぎった方がくずれにくいんです」
 フライパンに油をひいて最初に火をとおすのは豆腐だ。
 豆腐の表面に焼き色をつけることで、崩れにくくなるという。
 豆腐をいったんとりだして、下ゆでした三枚肉とゴーヤを炒め、火が通ったら豆腐をもどし、味が薄ければ醬油をちょっとだけ加える。メインの味つけはゴーヤにふった塩だ。
 最後に削り節と溶き卵をざっと混ぜてできあがり。
「豆腐を手でちぎる」「ゴーヤに塩をふっておく」
 たったこれだけなのに、おいしくなった。

スパムかポークランチョンミートか

 今回は三枚肉を使ったけど、もちろん薄切りの豚肉でもかまわない。
 でも沖縄の若者の多くはポークの缶詰を使うのが「本当のゴーヤチャンプルー」と思い込んでいるらしい。
「米軍が持ってきたスパムがいつのまにかゴーヤチャンプルーの主流になっちゃったんですねぇ」
 僕がそう言うと先生は首をふって
「沖縄の人は、スパムよりもチューリップのポークランチョンミートなんです」
「スパム」というのは米国のホーメルフーズという会社の商品名だ。
 米軍はこのスパムを沖縄にもたらしたが、塩辛くて脂が多くて、薄味好きの沖縄の人には広まらなかった。沖縄の人がゴーヤチャンプルーに使っているのは、脂や塩分が少なめのデンマークのチューリップという会社がつくる「ポークランチョンミート」なんだそうだ。
 チューリップの社長が沖縄を訪れた際、こう語っていたという。
「沖縄はポークランチョンミートを世界一消費してくれている」
 脂を落とした健康的な豚肉ではなく、脂や塩分が多い缶詰ばかり食べれば、沖縄が長寿県から滑り落ちるのもしかたがないのかもしれない。

ゴーヤの一部はジュースに

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 ゴーヤの青い部分だけをすりおろし、濾して青汁にする。
 それに同量のシークワーサー果汁(ユズでもレモンでも)を加え、蜂蜜を入れて水か炭酸で割ればさわやかなジュースになる。

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