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土佐遍路 室戸へ5

丸ポストの椎名と三津海沿いの畑。背丈の高い草が台風から守ってくれるのだろう

 鹿岡鼻の「夫婦岩」は、伊勢の夫婦岩のように、2つの柱状の岩の間に注連縄をわたしている。
室戸岬まで13キロ、寺まで15キロ。
ずいぶん室戸岬に近づいてきた。
海沿いの畑は背丈の高い草に囲まれている。
台風から作物を守る「防風草」なのだろう。
 12時40分ごろ、清水という地区に「民宿椎名」を見つけた。
新しいためかガイドブックには載っていないが、これがあると遍路歩きはずいぶん楽になる。

タバコの自販機の横にこんな標語?が……

 椎名の集落の丸ポスト

三津の丸ポスト、なんともかわいい

 蔵のある家



 椎名の集落に入る。
 たばこの自販機の横に
「今日も元気だタバコがうまい。明日も元気で来てください」
 とチョークで書いてあった。
ええねえ、こういうブラックユーモアの感覚って。

 酒屋の店先に丸ポストがある。めずらしいなあ、と思ってさらに1時間ほど歩くと、
 三津という集落にもあった。
ここもまた豊かな集落だ。
真新しい蔵まである。
きょう歩いてきた集落はどこも余裕を感じられる。
鰹などの漁業でもうかった時期があったのだろうか。

 三津を抜ける。
 ずっと遠くに見えていたテレビ塔や風力発電の風車がすぐ目の前に見えてくる。
国道沿いには「海洋深層水」関連の施設がいくつもならぶ。
かなりの金が地元に落ちたことだろう。
真っ白な大師像がみえてくる。
「ホテルはあのへんやで」と足をひきずって歩くレイザル。

午後3時40分、本日の宿「ホテル明星」が見えてきた。
外見は塗装しなおしていて欧州風だが、中にはいると「日観連の宿」そのもの。
トイレなどの設備も新しくない。
でも、4階の部屋からは強風にうねり白波がたつ海を真正面にのぞめる。

 海洋深層水のしょっぱい露天風呂も、心なしか肌によさそう。
 夕食は、鰹のたたき、アジとタイの刺身、天ぷら、鯨のすき焼き、鯨の皮・・・とよりどりみどり。
 とくに鯨の皮がアンキモのような風味がしておいしかった。 (つづく)
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